日本の農産物の品種を、家系図としてたどる

「ゆめぴりか」「シャインマスカット」「紅はるか」。品種名は知っていても、その親を知っている人はほとんどいません。

交配の組合せも系譜も、すでに公開されています。農研機構のイネ品種データベースにも、農林水産省の品種登録データベースにも入っています。けれどそこに並んでいるのは「越南17号」「奥羽224号」のような系統名で、どれとどれが同じ親から出たのかは、番号を突き合わせないと分かりません。読める形にはなっていません。

このサイトは、それを家系図に翻訳します。

他と違うのは、線の一本ずつに出典があること

品種の系統図はほかにもあります。このサイトが違うのは、親子関係を1件ずつ一次資料にあたって、その資料へのリンクを付けていることです。使っているのは農研機構の来歴文書と親品種一覧、農林水産省の品種登録データベース、各県の農業試験場の育成報告です。解説サイトや百科事典の記述は、どれだけ広く知られていても、線を引く根拠にはしません。

資料が「母とし」「父として」と語で書いているときだけ、母本・父本として扱います。交配組合せが「A/B」と書いてあるだけのときは、慣例ではAが母ですが、語として書かれていないので断定しません。書かれていないことを、書かれていないままにしておくための区別です。

資料どうしが食い違うときも、片方に決めません。食い違いは食い違いとして記録し、どちらを採ったかと、その理由をページに書きます。

どう使うか

入口は3つあります。

コシヒカリから降りる。 子の一覧から、何がコシヒカリから生まれたかをたどれます。作付の多い品種のほとんどがこの枝にいます。

祖先にさかのぼる。 コシヒカリの親・祖父母から、交配の記録が残っていない戦前の在来種まで戻れます。

横に読む。 片親だけが同じ品種、同じ1回の交配から分かれた系統、報告書の書き方そのものを比べたページがあります。1品種を見ているだけでは見えないことは、ここに置いています。

データは JSON でも公開しています。間違いを見つけたら指摘してください。訂正は失敗ではなく、このサイトが機能している証拠です。

いま収録しているのは、品種271件・親子関係323件・出典197件です。そのうち個別のページを作っているのは136品種、資料が食い違っているものとして記録しているのは6件です。数はデータから直接出しているので、増えればこの行も変わります。

収録している品種