トップへ 米

ホウネンワセ

親は水稲農林22号(母本)と水稲農林1号(父本)です。1944年に交配。育成は新潟県農事試験場(交配)→ 農林省福井農事改良実験所 → 福井県立農事試験場。

越南14号 ETU0000140

水稲農林22号 → コシヒカリ 水稲農林1号 → コシヒカリ 水稲農林8号 → 水稲農林22号 水稲農林6号 → 水稲農林22号 森多早生 → 水稲農林1号 陸羽132号 → 水稲農林1号 銀坊主 → 水稲農林8号 朝日 → 水稲農林8号 上州 → 水稲農林6号 撰一 → 水稲農林6号 陸羽20号 → 陸羽132号 亀の尾4号 → 陸羽132号 愛国 → 陸羽20号 水稲農林22号 → ホウネンワセ 水稲農林1号 → ホウネンワセ 水稲農林22号 → ハツニシキ 水稲農林1号 → ハツニシキ 水稲農林22号 → ヤマセニシキ 水稲農林1号 → ヤマセニシキ 水稲農林22号 → 越路早生 水稲農林1号 → 越路早生 水稲農林22号 → 予44 水稲農林1号 → 予44 水稲農林22号 → 予45 水稲農林1号 → 予45 水稲農林22号 → 予46 水稲農林1号 → 予46 水稲農林22号 → 予47 水稲農林1号 → 予47 水稲農林22号 → 予48 水稲農林1号 → 予48 水稲農林22号 → 予49 水稲農林1号 → 予49 ホウネンワセ 越南14号 水稲農林22号 近畿34号 水稲農林1号 北陸4号 森多早生 陸羽132号 陸羽20号 亀の尾4号 愛国 水稲農林8号 近畿15号 水稲農林6号 近畿9号 上州 撰一 銀坊主 朝日 コシヒカリ 越南17号 ・ 32.6% ハツニシキ 奥羽224号 ヤマセニシキ 奥羽225号 越路早生 生40 予44 予45 予46 予47 予48 予49
系統図には、この品種の親と、コシヒカリへつながる血筋を描いています。子孫については、作付割合のある主な品種だけを描き、もう一方の親は下の一覧に交配組合せとして全件記載しています。図に描いていない子孫も、下の「子孫」に全件出しています。うすい枠は品種名のついていない育成系統です。

親

兄弟

  • コシヒカリ 越南17号
  • ハツニシキ 奥羽224号
  • ヤマセニシキ 奥羽225号
  • 越路早生 生40
  • 予44 予44
  • 予45 予45
  • 予46 予46
  • 予47 予47
  • 予48 予48
  • 予49 予49

子孫

続柄は、いちばん近い血のつながりで数えています。系統図の段は交配の順序で決めているので、経路が複数ある品種は続柄より下の段に描かれることがあります。

子 1

コシヒカリと、同じ日の交配から

新潟県農事試験場における農林省指定水稲新品種育成試験地において、昭和20年「農林22号」を母とし「農林1号」を父として人工交配を行い、昭和23年にその雑種第3代を農林省福井農事改良実験所で配付を受け選抜固定を計り

コシヒカリの来歴文書と、一字違わない交配です。 農林22号を母、農林1号を父。昭和20年、新潟県農事試験場。

ホウネンワセ(越南14号)とコシヒカリ(越南17号)は、 同じ交配から出た、別の系統です。 番号が14と17なのは、同じ交配の中で選ばれた系統の番号だからです。

同じ交配から出たものは、ぜんぶで11あります。

農林1号を置き換えるために

福井県が奨励品種に採用したい理由として、この文書は農林1号の広まりと限界を書きます。

「農林1号」は昭和5年に初めて供試されて、7年には奨励品種に採用され、既存の「大場」に代わって急速に普及し、昭和14年頃には1万3千町余歩作付けされ、作付面積の約27%に達し、平坦部の早生は殆ど本品種をもって占められるに至った。

然るに本品種はイモチ病に対しては弱い部類に属し、戦前もこれの改良が望まれたが適当な品種が見当らず、終戦後は漸次施肥量の増大就中濃厚化学肥料の運用と、一面地力の低下と相併って、この欠点が作柄不安定の特に大きな原因となるに至った。

父を置き換えるための交配だった。 そしてその父を、もう一方の親である農林22号と掛け合わせた。

父より強く、父と同じ品質

葉稲熱病に対しては相当高い抵抗性を有し、穂首稲熱病も「農林1号」「テドリワセ」より遥かに強い。

粒形粒大共に中で「農林1号」より稍々大きく、腹白心白少なく品質は「農林1号」と略々同じで、搗精歩合高く、食味も「農林1号」に比し遜色ない。

いもち病に強くなり、品質と食味は落ちていない。 狙いどおりの1本です。

ただし万能ではありません。 「瘠薄地には適せず、更にゴマ葉枯病、小粒菌核病、稈蝿に対しては「農林1号」に対して格別の優点がない」。 適地は「地力中庸以上の土地」に限られると、同じ文書が書いています。

昭和29年度の作付は59町1反、昭和30年度は300町歩見込。 同じ交配から出たもう1本が、このあと日本一になります。

諸説あり

コシヒカリの母本と父本

農研機構の来歴文書は「「農林22号」を母とし「農林1号」を父として」と語で明記している。育成県である新潟県はこれと逆に記す。系統図は来歴文書の表記で描き、新潟県の記述をここに併記する。どちらかを誤りとは書かない。

交配した年

農研機構の来歴文書は当時の奨励品種採用申請書に基づくとみられ、昭和20年と記す。同じ交配から出たホウネンワセ・ハツニシキ・ヤマセニシキの来歴文書も、4本そろって昭和20年と書く。新潟県の記録は昭和19年に交配し昭和20年は労力不足で栽培を見送ったとする。本文では1944年を採り、この食い違いを注記する。

農林1号の母本の表記

同じ農研機構データベースの中で、系譜図の欄と来歴文書で表記が異なる。系譜図の表記を主とし、別表記を併記する。

亀の尾4号の表記

農研機構データベースの表記を採る。一般に流通している表記は「亀ノ尾」だが、出典が持てるほうを主とする。

まだ確かめられていないこと

21位以下は調べていません

当サイトが収録しているのは、令和6年産の作付割合で上位20品種と、それらをコシヒカリにつなぐ品種です。21位以下にもコシヒカリの子孫は多数ありますが、まだ一次資料で検証していません。

まっしぐらの交配年

青森県の奨励品種特性一覧表にも、農研機構のデータベースにも、まっしぐら(青系138号)の交配年は書かれていません。交配組合せ「奥羽341号/山形40号」と、平成16年度の奨励品種採用は一次資料で確認していますが、交配がいつ行われたかは未確認です。どちらが母本かも、同じ理由で記していません。 2026-10-08 に、育成した機関の側をもう一度あたりました。青森県産業技術センター農林総合研究所の品種データベースのまっしぐらのページには「「まっしぐら」の来歴」という見出しがありますが、その下に本文がありません。同研究所の研究報告でウェブに出ているのは第42号(2015年)以降で、まっしぐらの育成報告にあたる号は含まれていません。つまり、育成した機関自身の公開資料にも交配年が出ていない状態です。

出典

  1. イネ品種データベース検索システム「越南17号(コシヒカリ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  2. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「越南17号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  3. イネ品種データベース検索システム「北陸4号(水稲農林1号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  4. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「北陸4号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  5. イネ品種データベース検索システム「北陸4号を親とする品種一覧」(全263行) — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  6. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「近畿34号(水稲農林22号)」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  7. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「近畿15号(水稲農林8号)」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  8. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「近畿9号(水稲農林6号)」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  9. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「陸羽132号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  10. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「陸羽20号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  11. コシヒカリのエピソード1 〜交配から系統の育成まで〜 — 新潟県 農林水産部 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  12. 新潟コシヒカリの軌跡 〜誕生から定着に至るまで〜 — 新潟県 農林水産部 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  13. 戦後日本のイノベーション100選「コシヒカリ」経緯 — 公益社団法人 発明協会 ・ 確認日 2026-09-10
  14. あきさかりの良さを引き出す栽培法 — 福井県 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  15. ぎふクリーン農業/県産品種 ハツシモ — 岐阜県 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-11
  16. 水稲「あさひの夢」の奨励品種採用(研究成果情報) — 農研機構 中央農業総合研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-11
  17. コシヒカリのエピソード2 〜奨励品種への採用から〜 — 新潟県 農林水産部 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  18. コシヒカリBLの導入のねらい — 新潟県 農林水産部 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  19. イネ品種データベース検索システム「近畿15号(水稲農林8号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-16
  20. イネ品種データベース検索システム「近畿9号(水稲農林6号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-16
  21. イネ品種データベース検索システム「越南14号(ホウネンワセ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  22. イネ品種データベース検索システム「奥羽224号(ハツニシキ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  23. イネ品種データベース検索システム「奥羽225号(ヤマセニシキ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  24. イネ品種データベース検索システム「近畿34号を親とする品種一覧」(全167行) — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  25. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「生40(越路早生)」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  26. イネ品種データベース検索システム「越南12号(ヤマコガネ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  27. イネ品種データベース検索システム「山陰47号(ヤエホ)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01