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水稲農林42号

親は水稲農林1号(母本)と水稲農林19号(父本)です。1937年に交配。育成は北海道農業試験場上川支場内 農林省指定水稲新品種育成試験。

北海103号 HKI0001030

森多早生 → 水稲農林1号 陸羽132号 → 水稲農林1号 陸羽20号 → 陸羽132号 亀の尾4号 → 陸羽132号 愛国 → 陸羽20号 水稲農林1号 → 水稲農林42号 水稲農林19号 → 水稲農林42号 走坊主 → 水稲農林19号 二節 → 水稲農林19号 水稲農林42号 北海103号 水稲農林1号 北陸4号 水稲農林19号 北海79号 走坊主 二節 森多早生 陸羽132号 陸羽20号 亀の尾4号 愛国
系統図には、この品種の親と、コシヒカリへつながる血筋を描いています。子孫については、作付割合のある主な品種だけを描き、もう一方の親は下の一覧に交配組合せとして全件記載しています。図に描いていない子孫も、下の「子孫」に全件出しています。うすい枠は品種名のついていない育成系統です。

親

子孫

続柄は、いちばん近い血のつながりで数えています。系統図の段は交配の順序で決めているので、経路が複数ある品種は続柄より下の段に描かれることがあります。

冒頭の1字が間違っている

「水稲北陸103号」は北海道農業試験場上川支場内農林省指定水稲新品種育成試験で昭和12年に「水稲農林1号」を母とし「水稲農林19号」(北海79号)を父として人工交配を行い

「北陸103号」。 育成地は北海道農業試験場上川支場で、系統名は北海103号です。 「北海」と書くべきところが「北陸」になっています。

紙の報告書の時点での書き間違いです。 ハツニシキの「奥羽244号」(正しくは224号)、 テドリワセの「越南5号」(正しくは6号)に続いて3件目。

直さずにそのまま引いています。 資料がどこで間違えるかは、資料の読み方を決めるときの材料になります。 3件はいずれも番号や記号の書き間違いで、特性や年の記述ではありません。

農林1号が母になっている3例目

母は水稲農林1号、父は水稲農林19号(北海79号)。 どちらも農林番号の品種で、母が農林1号です。

このサイトで農林1号が母側に出てくるのは、 水稲愛子2号(昭和6年)、水稲藤坂4号、そしてこれで3例目。 父側に出てくる文書は9本あります。

年で分かれているわけでも、場所で分かれているわけでもありません。 愛子2号は昭和6年で母、水稲農林21号は同じ昭和6年の翌年に父。 このサイトが見えている範囲では、規則は見つかりません。

仮称名が数字だけだった

昭和17年に「1735」という仮称名を付け、昭和20年に「北海103号」と言う系統名を付けて

「1735」。系統名の前に、数字だけの仮称名がついていた時期があります。

農研機構の一覧には、地方番号を持たないまま名前のついた品種が116件あります。 その中に「1718」というものがあります。 同じ4桁の番号の付け方です。

特性が漢数字の箇条書き

一 熟期は「水稲農林20号」より晩いが「富国」より早く早生の晩に相当する。 三 冷害抵抗性及び冷水抵抗性は共に「水稲農林20号」より強い。 五 耐倒伏性は「水稲農林20号」より弱く「水稲農林28号」程度である。 七 玄米は中型中粒で品質は「中の上」で腹白やや多く「水稲農林20号」よりやや劣る。

一から七まで、漢数字で番号がついています。

ナツミノリは「見出し+説明」の箇条書き、 ヤマセシラズは項目の一覧、 ムツコガネは年が西暦。これで4つ目の書式です。

比較の相手は7項目のうち5項目が水稲農林20号です。 農林20号(北海86号)も農林1号の子——つまり半きょうだいと比べ続けている。

五の比較相手の水稲農林28号(北海89号)には来歴文書がありません。 文書が参照している品種の記録が、データベースに無いという形になっています。

半きょうだいを置き換えるために作られた

本系統は「水稲農林20号」を栽培し、しかも同品種の冷害を蒙り易い地帯即ち極早生種の至早生種地帯において、同品種に代り耐冷性品種として栽培するに適し

農林20号の代わりに。

農林20号は農林1号の子で、北海道の極早生品種でした。 それが冷害に遭いやすい地帯で、同じ親から出た別の子が置き換えに入る。

ワカクサがタレホナミの穂発芽性を直すために作られたのと、 同じ形です。半きょうだいの弱点は、半きょうだいで埋める。

諸説あり

農林1号の母本の表記

同じ農研機構データベースの中で、系譜図の欄と来歴文書で表記が異なる。系譜図の表記を主とし、別表記を併記する。

亀の尾4号の表記

農研機構データベースの表記を採る。一般に流通している表記は「亀ノ尾」だが、出典が持てるほうを主とする。

まだ確かめられていないこと

21位以下は調べていません

当サイトが収録しているのは、令和6年産の作付割合で上位20品種と、それらをコシヒカリにつなぐ品種です。21位以下にもコシヒカリの子孫は多数ありますが、まだ一次資料で検証していません。

まっしぐらの交配年

青森県の奨励品種特性一覧表にも、農研機構のデータベースにも、まっしぐら(青系138号)の交配年は書かれていません。交配組合せ「奥羽341号/山形40号」と、平成16年度の奨励品種採用は一次資料で確認していますが、交配がいつ行われたかは未確認です。どちらが母本かも、同じ理由で記していません。 2026-10-08 に、育成した機関の側をもう一度あたりました。青森県産業技術センター農林総合研究所の品種データベースのまっしぐらのページには「「まっしぐら」の来歴」という見出しがありますが、その下に本文がありません。同研究所の研究報告でウェブに出ているのは第42号(2015年)以降で、まっしぐらの育成報告にあたる号は含まれていません。つまり、育成した機関自身の公開資料にも交配年が出ていない状態です。

出典

  1. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「越南17号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  2. イネ品種データベース検索システム「北陸4号(水稲農林1号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  3. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「北陸4号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  4. イネ品種データベース検索システム「北陸4号を親とする品種一覧」(全263行) — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  5. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「陸羽132号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  6. イネ品種データベース検索システム 交配系譜図「陸羽20号」 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  7. コシヒカリのエピソード1 〜交配から系統の育成まで〜 — 新潟県 農林水産部 農産園芸課 ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-09-10
  8. イネ品種データベース検索システム「北海103号(水稲農林42号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01
  9. イネ品種データベース検索システム「北海79号(水稲農林19号)」品種来歴文書 — 農研機構 次世代作物開発研究センター ・ 一次資料 ・ 確認日 2026-10-01